昨今は、SNSでも何でも、短い文章とパッと見の画像。

分かりやすいか

好きか嫌いか

今自分にメリットがあるか無いか

 

そんな基準ぐらいしか、人々の中に存在しなくなってしまったかのようで。

でも

そんな中で、この映画がカンヌ最高賞、パルムドールを得たという。

映画のチカラ、というものをかいま見た気がする。

まるで、美しい文学のような。

 

これは、リアリティの中の美だな

私はそう思いました。

映像とは、それを撮る人の視点。

写真と同じように。

同じものを見ていても、それを記録に収める人の思い(念)が写る。

 

まして映画は、役を演じるナマミの俳優がいる。

役柄と俳優の個性が見事にマッチしていて、特有の世界になっている。

チョイ役にも、柄本明、緒形直人などのビッグな俳優さんを起用していて

是枝監督のこの映画への意気込みとこだわりが感じられる。

ちなみに音楽は、細野晴臣です。

 

それで

台詞がとても印象的な場面が多かったです。

脚本は誰?

と思ったら、是枝監督自身でした。

映像のセンスだけでなく、言葉のセンスも良いのか。。

 

複雑な言い回しも何もない分

字幕で欧米人が見たときの、印象深さが伝わってくるのです。

 

カンヌ映画祭というのは、取りも直さずフランス、カンヌで開催される国際映画祭。

この映画、絶対フランス人の好きなヤツなんです。

 

やるせないリアリティの中にある美

なんていうのは、とりわけ大好物な主題。

 

この映画を評して、「日本社会の影の部分にある、忘れかけてた大切なものが描かれている」

とか言われていて

是枝監督は

「結果的にそうなった」

とコメントしています。

 

だとすると、それは本当に彼が世の中に見ている、リアルな視点の美しさであり

無言の問いかけだよな、愛だよな、

などと思うわけです。

 

神は何故、

病気や貧困、戦争や犯罪や、嘘、偽善、裏切りのはびこるこの世を創ったのか

という問いが常にあるけれど

この映画には

ほんの少しでもその答えが、秘められているのかもしれない。

そんな風にさえ、思ってしまった。

 

 

ある一時期を過ごした場所、というのは

その後もカラダの中に

まるで、一つの居場所を確保したかのように

ずっと生き続ける。

 

たとえば私は、22と24才のとき、それぞれ1年ずつ

たった2年間ではあったけれど、フランスという国に暮らしていた。

その時の感覚や空気感というのは、ずっと体の中のどこかに存在しつづけるらしい。

 

それで、まるでトリガー(?)のように

この映画を見たとき、あのフランス人たちが、どのようにこの映画を見た時

いい!いいよ!

と思ったか、自分のカラダの内側から感じられたのです。

 

だとするならば、

この映画の中で描かれている

ほんの一時期につくられた家族の絆

その後、大きな怪獣のようなリアリティーに飲み込まれて

記憶の彼方に追いやられようとも

それは、子供たちの

大人たちの

カラダの中に実在として残りつづけるのだろうと

まるで、いろんな人の転生を魂の旅路として見る時のように

救われる思いで、スクリーン上に見たのでした。

 

 

子役達のいたいけな可愛さと美しさ

設定はあり得ないように見えて

日本に今、実はどこかにはあり得そうな

家族のスキ間のリアリティーが

ハンパないです。

 

 

良い映画です。

 

 

 

 

 

 

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瞑想コミュニティー西荻窪にて開催

 

◆8/19(日)統合のアロマ(精油とチャクラ〜ハートと喉)

@吉祥寺